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電池冷蔵庫

除雪のない世界に行きたい

効率ゲーム "factorio" の沼地へようこそ

まだ factorio を知らない人はこういう記事を読んでね。

  • 自動化ゲーのFactorioにハマりすぎて生活がヤバイ (みんからきりまで)
  • 工場全自動化ストラテジー『Factorio』プレイレポ―『マイクラ』のノッチもハマった! (Game*Spark)

よく分からんなーという人は動画のほうがいいかも。

  • 【Factorio】姉妹で遊ぶ工場建築ゲー 前編【VOICEROID実況】 (nicovideo)

これら資料を見ただけで factorio 買っちゃった人におかれましては、以下の話は読まなくてもいいです。さっさと沼地に沈めばいいんです。

factorioは「効率」

 上記いずれもナイスな紹介になっているんですけれども、これを読んだ人はきっと「factorioというのは効率のいい工場を作るゲームなんだな」と思うでしょう。でもそれはfactorioが持つ魅力のうち20%くらいに過ぎないのです。

魅力1. 効率よく資源を消費する

factorioのシステムでは技術研究が欠かせません。研究なしで箱庭プレイをすることは(設定により原住モンスター [バイター] をロボトミーしない限り)不可能です。

手元の資源は減少する一方であるため、身を守る武器を生産するためには領地拡大が欠かせません。ところがバイターは土地を奪えば奪うほど不可逆的に凶暴化するため、技術を進歩させなければいずれ必ず立ち行かなくなるのです。そもそもプレイ開始時点の技術ではピストルしか使えないため、ある程度の水準へと技術を向上させるまでは征服事業どころの騒ぎではなく、ウカツに散歩するだけで落ち武者スレイヤーにやられてしまいます。

手元にある鉄・銅・炭・石・水・油の6資源をどのようにやりくりするか? 石を掘り尽くして万里の長城を築くことにより防御を固めるのか、鉄が豊富にあることを頼んで銃弾を量産しバイターどもを蜂の巣にするか、地の利を生かして効率よく防御しつつ研究を推し進めるのか、石油プラントを育て上げるのか石炭採掘を拡大するのか…

資源が有限であるため、ある種の経営シミュレーションとして「効率」を追い求めることができます。ここにfactorioならではの愉しさがあるわけですね。

(もちろん「とりあえず作りたいから万里の長城を作るぜ! 建設予定地のバイターは皆殺しだ (戦車ズガー」みたいなロマンに走った非効率プレイも可能ですし、設定によりバイターを洗脳して平和的隣人にすることも可能です。)

魅力2. 効率よく技術を進歩させる

factorio の研究システムには「技術が高度になるほど、登場の遅い技術ほど、製造が困難な研究資材を求められる」という特徴があります。

つまり生産ラインの拡張をしないと技術が上げられないわけですが、逆に言えば「登場の早い技術ほど、生産ラインを拡張しなくても比較的高いレベルまで上げられる」という設定になっています。そのため「とりあえず最初の研究資材を作りまくって軍事系レベルをひたすら上げ、強い武器を持ちだして近隣のバイターを殲滅する」というプレイもできますし、「初期の研究資材を最低限作ったら生産設備を高レベルの研究資材に振り向け、高度な技術をいち早く取得してクリーンエネルギー100%を達成する」みたいなこともできるわけです。

ちなみに個人的にはレーザータレットを最優先で作りに行くことが多いです。その理由は以下。

魅力3. 効率よく守る

野蛮なバイターどもの侵略を退けるため、すべての工場はいずれ防御を固めなければなりません。ごく初期の手狭なうちであればマシンガンと手榴弾を携えたプレイヤーがパトロールすれば十分なのですが、次第に工場が巨大になってくるとそれでは間に合いません。それならばと自動車を製造してパトカーごっこをするのも相当愉しいんですが、現場到達までの時間が短縮される代わりに無実の電柱くんがパトカーになぎ倒される事故が頻発します。

最も手軽な対策は、工場の全方位に銃弾式ガンタレットを設置して定期的に給弾することです。ただこれは給弾作業が非常に面倒臭いうえ、弾切れに気づかず防衛線を食い破られる危険性があります(バイターは基本的に防衛線の一部を集中攻撃してきます)。しかもガンタレットは根本的に弱っちいので設置密度を上げなければならず、製造コストと弾薬浪費が相まって貴重な鉄資源をドブに捨てることになります。自動給弾設備を備え付けたりしたら更に資源が飛んでいきます。

そこでオススメしたいのが本日ご紹介するレーザータレットです!

こいつはなんと弾薬要らず、電源をつなぐだけで使うことができ、全周囲を強力な誘導レーザー砲によって制圧してくれるスーパーすごいアイテムです。防壁で守られたレーザータレットが3基稼働していれば、殆どあらゆるバイターの攻撃を跳ね除けることができます。

ただし、レーザータレットが3基起動すると工場全体が停電するレベルの大電力を浪費してしまう点だけが玉に瑕です。そのためバイターの攻撃をなるべく分断して受け流すべく、防壁の建て方を工夫してレーザータレットの設置数を減らしたり、敵の攻勢正面に地雷原を設置したり、銃弾式ガンタレットを併用したり、あるいは根本的に脅威を取り除くため戦車で出撃するなどの対策を考えなければいけません。

要するにタワーディフェンス的な要素なのですが、そこにfactorioのシビアな資源問題が合わさることで「効率よく守る」ことを自然に考えねばならんわけです。これがまた愉しいんだよなー。

魅力4. 効率よく効率のいい工場を作る

誤植ではありません。

factorioといえば「効率のいい工場」ですが、しかし「効率のいい工場」を作って喜んでいられるのは建造ロボットを手にするまでのこと。bot軍団を量産できるようになったら「効率よく建設する」という一段上のステージに進むことができるのです。

例えば、ある工場を新設するにあたり、鉄資源を精錬するための溶鉱炉・ベルトコンベアー・ロボットアームからなる施設が必要だとします。大工場において溶鉱炉はいくつあっても足りませんが、それを人間がいちいちマスを数えて正しい間隔で設置しなければならないなんて… そんなのは非効率的だと思いませんか?

ご安心を。factorioには頼れる建造ロボットがいます。

人間がやるべきことは、生産設備の最小ユニットを設計し、その並べ方を指示することだけです。何をどのように並べるかは人間が決めますが、それを実際に10回並べる作業はロボットに任せることができます。

等間隔の電柱が100本必要ですか? ロボットに運ばせましょう。

化学プラントを作るための大量のパイプを持ちきれませんか? 物流ネットワークに放り込んでロボットに任せましょう。

新しく設置するための溶鉱炉生産が終わっていないのですか? 配置指示だけ出して人間は別区画の構想を練りましょう。

このように建造ロボットは建設に使うだけで革命的に便利ですが、こいつは撤去もしてくれます。本当にすごいやつです。「工場を作ってみたけどイマイチ納得できない」という場合にはロボットに片付けさせて建て直し、「木々が生い茂っていて開拓に手間がかかる」という場合にはロボットに命じて惑星から緑を拭い去りましょう。

この段階にまで至ると「工場を作るための工場」とか「工場を作るためのロボットを作るための工場」とか「工場を作る場所に行くための鉄道路線を作るための工場」みたいなものが欲しくなってきます。効率化を求める人間の欲望に終わりはないのです。

こんなに愉しいfactorioがなんと2300円!

いますぐ買って効率よく沼地に沈もう。

iPhone SEのデザイン維持を見てMacbookを連想した話

iPhone SE とかいう5sの中身を入れ替えたブツが発表されました。

www.apple.com

「デザインを一新しないなんてアップルらしくない、単なるコスト削減、ガッカリした、もしジョブズが生きていれば (以下略)」とかいう声もあるみたいなんですが、そういう感想はいささか正確でなく、正しくは「iPhoneらしくない」と言うべきなのかなと思います。

(iPhoneに比べるとカス以下の存在感とはいえ) 今なおアップルの主力製品であるMacbookを見てみますと、アップルは基本的に筐体の刷新というものを好まず「生産ラインを一回作ったら徹底的に使い倒す」という戦略を取っています。アップルはここ10年近く、チップだけ入れ替えたパソコンを「新製品」として消費者に売りさばく企業なのです。

そのあたりの「ユニボディがどこがなぜすごいのか」という話は古代のポエムでも参照してください。

www.itmedia.co.jp

これまでiPhoneの筐体は流用しても2モデルまでと決まっておりまして、Sなしモデルで新筐体を導入し、S付きモデルで使い回すというパターンでした。それはつまり、S付きモデルの販売終了=生産ラインのコスト回収完了ということなんでしょう。

だとすると、iPhone SEの発売には3つくらいの意味がありそうです。

  1. iPhone SEの価格には生産ライン整備のコストがほとんど入っていない
  2. iPhone シリーズの生産ライン寿命が延びた
  3. 次回以降のiPhoneシリーズには「生産ラインを3世代以上にわたって使い回す」という前提でコストが価格に反映される可能性がある

仮に3番目の想定が当たるとすると、iPhone 7以降のシリーズでは1台あたりの生産コストが抑えられることになり、販売価格が引き下げられる可能性があります。iPhoneMacbook並みに枯れてきたという話でもあるわけですが、安くなるのはいいことですな。